SDGsが目的化。別にいいんじゃない。
SDGsは持続可能な社会を作る為の枠組みであって、それ自身を目的化するのはおかしい!!
よく聞きます。
僕も、手段を目的化してしまうことは本質的ではないという点でその意見でした。
でも僕は魚町銀天街SDGsプロジェクトを見ていて、その考えが変わりつつあります。
「SDGs」の使い方は、人それぞれ。
世界の課題解決はもちろん。
まちの活性化でもいい。
会社の評判の為でもいい。
自己実現でもいい。
商売でもいい。
自己肯定の為でもいい。
大切な人の為でもいい。
好きな人と繋がりたいだけでもいい。
みんながみんな「持続可能な世界の為に」と思うことは不可能。なぜなら誰一人として、この世に同じ人間はいないから。
取り組む人にも、取り組まない人にもそれぞれのSDGsがある。
何となく定められてるけど、多分あってるも間違ってるもない。
それぞれのSDGsが、誰かをどこかでハッピーにしたらそれはそれだけでもいいんじゃないかなと。
実際、僕はSDGsに惹かれたわけではない。
けどSDGsに取り組む商店街の大人たちがとても魅力的で、そこに惹かれた。
それを通じて、多くの人々に出会えてハッピーだ。
そして、そこに貢献したいという目的ができてハッピーだ。
こんなにハッピーなんだし、SDGsが目的化しようが、そんなことはどうでもいいのかもしれない。
波瀾万丈の魚町銀天街SDGsアートフェスティバル
6/9(日)「魚町銀天街SDGsアートフェスティバル」が実施されました。
コンセプトは「アートを通してSDGsを考えよう」というもの。
前回の「食」に続き、第二弾はアート。
メインイベントは大きく2つ。
第1部はライブパーフォマンスでテーマは魚町銀天街のSDGs。
パフォーマーはカラリズムリサさん。
ときにはNY、ときには人気テレビ番組でも注目の音楽×ダンス×絵画の独自スタイルで会場を魅了しました。会場を感動に包んだ作品は商店街の上にバナーとして魚町銀天街を彩ります。
第2部は、こどもの絵画教室。
講師は、動物園の存続運動からESDの実践まで大活躍の原賀先生。子供達にSDGsとアートを教えました。こどもたちはあっという間に2枚3枚と描き上げていました。
当日はとんでもない致命的ハプニングからはじまります。
なんと、メインイベントのリサさんのパーフォマンス用のバナーが両目印刷!
「か、描く場所がない!!」
開始早々、致命的なハプニングに魚町銀天街SDGsアートフェスティバルは幕を閉じたかに思われました。
「これならリサさんに合わせる顔がない…」
「帰られても仕方ないね....」
銀天街メンバーの表情は集合してから10分後には真っ暗となる。
そしてリサさん到着。。。
メンバーが重い口を開く
「実は、、、両目印刷でして…」
リサさん「あはははっ!じゃあ、白あるので、塗りましょうか!!」
にこやかに笑い、颯爽と白絵の具と筆を取り出して塗りだすリサさん!
「よし!なんとかなる!我々もっ!」
銀天街メンバーも筆とペンキを買ってきて参加!(理事長の梯さんが活躍!)
全員が白い絵の具をつかって片面を必死に塗り潰します。
白く塗りつぶしているに過ぎないのに、まるで自分の作品を描いている様な錯覚に陥っていくメンバーたち…そう、ある意味下書きは我々がしたと言っても過言ではない!(過言)
真っ白完成!!!
そしてイベント開始の13時。
アドリブMCのプロフェッショナルこと、松本さんが場をつくりあげます。
そしてパフォーマンススタート。
道行く人々がただならぬ雰囲気につぎつぎに足を止め、リサさんのつくりあげる世界に引き込まれていきました。
まずはたくさんのニコニコが描かれ、
そして美しい銀天街の絵へ…
文字でS、D、GOALsが描かれ…
大きな地球が描かれ…
地球が大きなひまわりに変わり…
最後には大きな虹がかかり完成。
この過程を、音楽や動きも含めて見ないと全体の50%くらいしか全ての魅力は伝わらないので、是非YouTubeなどでご覧ください。
(りんくはhttps://youtu.be/mDf5e5NtWMM)
会場が感動に包まれたところで、第二部の子供の絵画教室のスタート。
ESD協議会の森川さんのアイデアで指で描くスタイル。
原賀先生は紙芝居をつかったおもしろい講義で子供たちだけでなく親御さんにも楽しくSDGsを説明し、絵の描き方をレクチャー。
子供たちだけでなく、お婆さんや親御さんも一緒にSDGsを表現しました。中には楽しすぎて、2枚も3枚も描く子も続出し、沢山の絵画が集まって大盛況!
こんな感じで、ハプニングもありながらも商店街のいろんな方々のファインプレーで大成功に終わった「魚町銀天街SDGsアートフェスティバル」でした。
僕が感じたのは、ここの運営のメンバーは「なぜここまでするのか」ということです。
運営メンバーは全員ボランティアです。
事前打ち合わせから、日曜日の対応までをみっちり行った魚町銀天街運営メンバー。
そこにはきっと、単純に目に見える利益を超えた何かが、一人一人の中にあるのではないかと。
それはきっとそれぞれ形は違うと思います。
でも、それだけで大人が日曜日にこんなに集まるってこのまちは凄いことだと思います。
僕は運営メンバーの中にいて、一人一人の本気度を肌で感じてきました。
グループチャットには毎日のようにアイデアや近況報告が飛び交います。
このメンバーにより、魚町銀天街で新しい動きが確実に生まれている。
そして少しずつだが確実に仲間が増えている。
頭ではわかりにくいSDGsを、直感でわかりやすいアートで表現しました。
SDGsという存在が、参加者の頭の片隅にでも刻まれたはずです。
参加してない人も、なんか人が集まってるなくらいは知ってくれて、次回以降も気にしてくれることでしょう。
このように、明確な利益が見えずともヒトが集まり価値が生まれていき、これが波紋のように広がっていく。それは、とても不思議な出来事だと思います。
この商店街のこれからがとんでもないことになることは間違いなし!
福岡市生まれの僕が北九州に魅了されたのは、このような人間らしさがより滲み出ているまちだからではないだろうかと感じました。
SDGsと僕の付き合い方
SDGsって本当の意味で理解するのってなかなか簡単じゃないですよね…。
そんな中、今回はSDGsの付き合い方について、僕なりの考えを書きたいと思います。
「SDGsをやりましょう」「SDGsしてます。」などと聞いたとき、なんとなくどういうことなんだろう…というモヤモヤ感が生じることありませんか。
SDGsについて人に尋ねたとき、だいたいは同じでも聞く人によって捉え方は様々だなと実感してます。
僕もSDGsの動きの中に携わらせていただいている中で、知れば知るほどドツボにはまるというか、わけがわかんなくなる瞬間があります。
その場合、僕みたいな人の付き合い方って
SDGsに取り組まなきゃ→何ができるか→実行
の順番が多いのかなと。
でもそれはひょっとしたら間違っていて、
実行→たまたまSDGsに当てはまっている
が正しいのではないかなと。
じゃあ、現時点で当てはまってないからもう何もしなくていいじゃんていうわけでもなく
何かをしたいorしている。→SDGsにヒントを求める→実行
という具合の、向かうべき方向へのヒント的な付き合い方もあるんじゃないかなと思います。つまり、コンパス🧭のようなイメージ。
SDGsは地球規模で達成するべきだと、世界が決めたこと。
これから事業や行動を作っていく中で、SDGsを意識することで、必然的に地球に求められている内容になるのではないでしょうか。
我々が本当に取り組むべきことのヒントをくれる、SDGsはコンパスのような存在でもあるのかなと感じました。
現時点で感じたことはこんな感じだし、コンパスのように利用するのが僕にとっては自然な付き合い方だなと感じます。
皆さんはどうお考えでしょうか?
魚町銀天街で新たな動き。SDGsバルに行ってみた。
「野菜の廃棄なんか許せない!食材を残さず食べて、廃棄食品を食べて、オーガニック食材を取り入れて…ワタシってめちゃSDGs。」っとか思ってませんか?
僕は思ってました。
先日、魚町銀天街にて「SDGsバル vol.1」が開催されました。
コンセプトは食を切り口にSDGsを考える。正しい課題を知る。達成の仲間を作る。
主催は魚町銀天街です。
ゲストはアルク農業サービス合同会社の永井さん。フードロスやオーガニックなど、食全般のリアルについて専門的な観点から正しい知識をトークしてくださいました。
司会進行はリビング北九州の松本さん。永井さんのお話に対して、僕たちが抱きそうな素朴な疑問を投げかけながら、議論を深めて行きました。
ここから僕の感じたことです。
僕自身がなんとなく「 残さず食べて、廃棄食品を食べて、オーガニック食材を取り入れたらSDGsなんじゃない?」っと思ってました。
でもそれだけじゃ浅すぎるらしいです。
目先の食材だけでなく農家のビジネスや労働者のことまで視野を広げないといけない。
誤った正義感ほど怖いものはないですからね。
だから日頃から「SDGsじゃい!」って言うならば、こういう機会に、正しい知識やリアルな情報を取得してみんなで考えないと自己満足になってしまうというこですね。
正直僕も、SDGsてなるとなんとなく廃棄野菜を使えばいいのに!とかオーガニック食材食べればいいのに!っていう具合でした。誤った正義感を反省します。
でも今回、それだけじゃ足りないし、違うんだと正しい課題を認識しただけでも意味あるかなと。
自分が誤った方向に進んでいることをに気づき、正しい知識を頭の片隅に置く。そして、自分が取り組んできたことをしっかりやる。
僕のような普通の人は、それしかできないんじゃないかなとおもいました。
アルク農業の永井さんは「魚町の人は形が悪くても買ってくれたので、あー廃棄野菜、余剰野菜もちゃんと売れるんだなあって気付かされました」と言います。
そういう点では、魚町銀天街を訪れる人々に根付いたものが、気づかぬうちにSDGsに大きく繋がっているのかもしれません。
またこういう場に、いろんなバックグラウンドの人が集まって、真剣にあーだこーだ言って繋がっていくところが、北九州はいいなぁとしみじみ思いました。
ただ、 一人一人がどういう想いとか目的でここに集まったのかがすごく気になりますね。 次回は、そんなところも聞いてみたいと思います。
〜ここからは当日の背景について〜
料理の食材は、旦過市場などで購入した、有機野菜や、廃棄弁当、値引きシールが貼られている肉など。店員さんに話を聴いたりしながら、SDGsが漂う食品をチョイス。
「ひとつひとつにはストーリーがある!」と言う買い出しと司会を務めた松本さん。
実際に買い出しに同行していましたが、確かにストーリーがありました。(食材のロスを無くす為に、お肉屋さんが行なっている予想外の工夫など)
そして、、
大根の葉、巨大白菜、形の不ぞろいの玉ねぎ、真鯛、ハチク、惣菜弁当という一見謎!!?のチョイス。笑
でもストーリーがある!
巨大白菜片手に仕事をしていたバリバリウーマンの松永さん。
そして、ESDステーションの森川さんが、集まった食材を見事に絶品料理へと変身させました。料理めちゃ好評でした。(ここを目当てに来るだけでもいいかも)
食品ロスの観点では、あらゆる食材をどのように食べれる状態にするかっていう料理能力もSDGsなんじゃないかと感じました。
(実際、一人暮らしで料理の知識もない僕なんか食べれるところも捨ててしまっているかも…??)
永井さん以外にも、関連する様々な方が急遽トークしたり。その後もみんなで名刺交換したり、意見交換したりしていろいろな繋がりができたみたいです。
SDGsちゃんと考えてたいって人は、次回参加してみるのもいいですね。
課題を知る、正しい知識を知る、仲間をつくる。
大それたことをせずとも、これだけでも大きな意味があるのではないでしょうか。
次回の参加方法は、魚町銀天街のFacebook、よんごに置いてあるチラシから情報を取得してくださいね。
※6月9日に魚町銀天街SDGsがまた面白いことを企んでいます。近々ご案内します。